MOLE MUSIC - 移転

 ダンスミュージックを中心にグッドなセレクトをしているMOLE MUSICが、H26.9.20付けで大阪は千日前味園ビルの1Fから、なんと谷町六丁目!?に移転しましたので、以前当ブログで紹介したこともあり、記しておきます。
 大阪の喧騒から少し距離を置いたその場所は、ゆっくり腰を落ち着けてレコードを掘るのにもってこいで、次はあのレコ屋に行って、その次は、、なんていう面倒な考え事など起こらない、かも…。 店舗面積が倍以上になり、ストックレコード数も大幅に増したので、さらに良いレコード屋になっているので、ダンスミュージック好きさんをはじめとしたレコード好きさんには、お立ち寄りをお勧めします。

 MOLE MUSIC→http://mole-music.com/

Big Strick / Generation Next - Like Father Like Son LP(2014)

 かっこいい、ロウな音で出来た2LP、どの曲も音数が少なく洗練された印象を受けるが、これ以上重ねる必要ねーなってとこまでいった感じ。シカゴハウスは勢いでガーっと打ち込むとすれば、本デトロイト産は、必要最小限ってとこか。曲調はしかし、この、重心の低い、もっさりとした曲調でロウ感が増しているのには違いないだろうが、ロウでブラックネスな打ち込みってのは音数の多さに反比例するかと、、そしてそれが好みの自分には、「かっこいい」。  
 Big Strickは当初、Omar-sのFXHEから12inchをリリースしていたが、その際は試聴止まりで購入に至らず…、荒削りなものも好きだが、ちょっと荒すぎるように感じたのでしっくりこず、なので本LPを聴いた時は大げさではなく耳を疑った。手元にあるカッターナイフで削っていた鉛筆を、鉛筆削りで削るようにはなったけど、決してシャーペンは使わないような、、そんな違いの印象。友人がレコ屋の試聴を店のスピーカーでしていたから、何この曲??ってなったものの、それがなかったら、惜しくもスルーしてしまうところ、友人に感謝。
 で、自分の耳が変わっていることもよくあることなので、過去の作品を探して改めて聴いてみようと思う。
 Big Strickのことばかり書いているが、本LPはBig Strickがかわいがっている?Generation Nextとの共作であり、とても若いらしいが、こちらもまた完成度の高い前述のロウな楽曲を並べており、今後チェックが必要な人物であるに違いない。

DAMIEN ZALA - Lonely Happiness (2012)


 フランスからの贈り物、Deep、Deep House。2013年には本アルバムのRemixを豪華な面子で仕上げた12inchがリリースされたことも記憶に新しいDAMIEN ZALAのLonely Happiness。ZALAは本リリースが初リリースのようで、しかし、美しい音世界、深い造詣、クラブミュージック的でありスニング的、完成度の高いアルバムとなっており、一気に注目のアーティストとなった。
 全編にわたって、雑把さは皆無で、繊細なプログラミングで空間を埋めていくインテリジェンスな楽曲構成、また、ミキシングも芸が細かく、奥行きをしっかりと表現した、目を瞑ればそこに空間を感じさせる(マスタリングはTokyo Black Starの 熊野 功雄氏)。一人で、入念に、そして思考的に、また実験的に制作している姿が目に浮かぶ、それが彼のLonely Happinessといったところか。
 くっきりとした輪郭のキックが曲を進行させ、シャッフルの効いたハットが宙を泳ぎ、デジタルなパーカッション、エフェクトが不規則なリズムで絡んでいく、、、そして、この作品を決定的なものにしているキーマン、NordLeadが重なっていく。NordLeadのモーフィングが随所にちりばめられ、NordLeadアルバムといっても過言ではないだろう(笑)デジタル臭い音質で、生暖かさはほぼ感じない、それでも感情の起伏を起こさせるのはなんだろうか、やはりそのアーティスティックなプログラミングに起因するのでは。
amazing…

Tevo Howard - Crystal Republic / Pandora's Box (2011)


 12inchを中心にコンスタントにリリースを続けているシカゴ発Tevo Howard、2009年あたりから注目されつづけており、仕事数の多さからも早くもベテランの貫禄がでている。TR-707、Juno106等のヴィンテージなハードをメインとしたシンプルな空間構成で、往年のシカゴハウスの雰囲気が漂う楽曲多し。しかし美しいメロディーが特徴的で、ずぶずぶのシカゴハウスというよりは、ラリーハード寄りといったところか。。。そしてDjも素晴らしいようで、新旧問わずの4つ打ちに、ディスコ等を混ぜ、懐の広いアメリカンなDjが聴ける。ところで2011年のFact Mixではこれでもかというぐらい、クラシックシカゴハウスを繋げていた(笑)そのプレイリストだけで地元の先駆者たちへの思い入れが伝わってくるので、シカゴ好きとしては自らオリジネーターの血統を継いでやがるな!なんて安心してしまう(苦笑)。。また、父親はシンガーのRICK 'Poppa' HOWARDで、、ベリーグッドな共作がある。親子で音楽制作とか面白い、しかもハウスで…、よほど父親の教育が行き届いていたのだろう(笑)、、また、Tyrez名義での活動や、自身で運営するレーベル「Tevo Howard Recordings」から7inch!をリリースしたりと積極的にシーンを賑わしている。

 本作は、オランダはRush Hourの傘下「Hour House Is Your Rush Records」から2010年に2×12でリリースされたCrystal Republic、同じく2011年リリースの Pandora's Box をセットにした、お得すぎるCD。。上音のメロディーは美しいループのものが多く、ラリーハード寄りとは言ったが、やはり本人のそれとは傾向が異なり、過去への敬愛が窺えるTevo節。それらがタイトなpcmドラムの上に重なっていく。また、本作の特徴としてはリバーブ等の空間系エフェクトを殆ど使用せずに、元の音を大事にした曲が多い。
 レコードもそうだが、ミックスをもっと神経質にこなせば、さらにヤバくなるように感じる、、が、、Tevoは雑把な、いい意味でチープな空気間も含めてTevoなので、このままがいい気もする…

The Moanyusky - Hoe good vibes (2013)



 マイソウルブラザー、ライブパフォーマンスが常に注目されるMoanyuskyの6曲入りの作品、Piano and Forestよりリリース。パッケージ等も全て本人の仕事で、2013年11月の東京でのライブ会場でドロップアウト。
 テーマは「女」、、本人曰く、、「ビッチの中にはとても美しいものがあると信じたいんよ。まわりには見えないけど、そういう美しい部分は悲しみやったりすると思うねんな。腹立つけど、可愛いんやよ、腹立つくらい可愛いんやよ、女って。そして、不幸のはじまりでもあるんよ」、、、うーん、これを音で表現するんだから、、、すごい。
 制作スタイルは、仕事から帰り、家族とのんびり、皆が寝静まったら、制作。ヘッドホンのみでのモニタリングだが、気分がのってきたら体ものりだし、物音で家族を起こしてしまうことがあるとか。Pcを使わず、ハードオンリーで制作するからこそ出るノリ、そして弊害…、睡眠不足…。
 今回、マスタリングを担当させてもらったが、世の中は便利になったもので、作品テーマをメールで教えてもらったあとは、クラウドでデータのやり取りをし、最終もクラウドで納品。やりとり期間中は、一度も会うことなくマスタリングが終了し、テクノロジーの進化による作業効率の向上をとても実感した。
 エアーで録音した素材、サンプリング、動き回るアナログモデリングシンセ、芸の細かいドラムプログラミング、等々、これらが上記テーマに沿って楽曲となっていく。Moanyuskyの世界観が十分に出された、手の込んだ、熟度の高いアート作品となっている。


Rick Wilhite - Analog Aquarium (2011)


 デトロイトは3Chairsの1人、Rick Wilhite。TheGodson名義でも知られる。1996年にKDJからリリースした、ネタサンプリングが光るシングルSoul Edgeを皮切りに活動。特にStill MusicよりリリースのSoul Edge E.P partⅡは、ドープシットなマイフェイバリット!本作もStill Musicよりリリースしており、彼の初アルバムとなっている。おもしろかったのは、LPを購入したらCDも入っており、お得度満点で驚いた、おかげでipodに入れて屋外でも聴けている◎
 また、デトロイトのレコードショップ『Vibes Rare & New Music』のオーナーでもあり、オランダはRush Hourより同店名のコンピレーションをリリースし、使える曲を惜しみなく紹介してくれた。楽曲セレクト(Dj含)の感じは、3Chairsの他の面子とは異なり、随分とDeepHouseに傾倒している。ブレが無く、長時間ずっと踊っていたいと思わせるセレクトだ。これは2006年にリリースされた2枚組みMixCD「Presents A Live Mix」で繰り広げたグルーヴでも堪能できる。
 本アルバムは、Theo Parrish、Osunladeとの共作「Blame It The Boogie」からスタートする。Theo節全開の曲で、Kickがゴスゴスいいはります。。VocalはBilly Love、他曲もVocalは全てBilly Loveが担当している。Billy Loveといえば、2010年にSound Signatureからリリースした「Melloghettomental」が記憶に新しく、良内容で話題になったものだ。
Marcellus Pittmanとの「Dark Walking」。シンセ音セレクトはWilhite、タイミングはPittmanって感じの役割分担だろうか。タイトル通り、ダーク。
「Sunshine Pt.2」は、シンプルな構成だが音の抜き差しが巧み、DarkなSunshine…、、ハコ鳴りが良さそう。
「City Bar Dancing Basement Mix」はドープなビートダウントラック。
「Deep Horizon」は、自身のMixCD「Presents A Live Mix」でもプレイされている。上がっていく段階のDjツールといったところか。
「Cosmic Jungle」と「Cosmic Soup」は、これまたDark、悪~い感じ(笑)。でも、一番気に入っているのは、この2曲。
全体的にDarkな雰囲気ありあり、やりたいことやったって感じでしょうか。

Marcellus Pittman - Pieces (2012)

 
なんだか脇道にそれている感が出てきたので…軌道修正。。
 みんな大好きMarcellus Pittman!デトロイトの奇才Marcellus Pittman!が12inchリリースしたものをピックアップし、2012年にCDリリースしたPieces。ジャケの雰囲気もそうだが、宇宙的雰囲気の曲をピックアップしたのだろうかと思う。では無く、Pittmanがそもそも宇宙的なのか、、。
 デトロイトで活動する彼がアンダーグラウンドなハウスシーンで有名になったのは、3 Chairs(Rick Wilhite、Kenny Dixon Jr、Theo Parrish)の4番目のメンバーとして参加(椅子が足りないが…)したことがきっかけとなったことは疑いようがない。
 当初注目されたのは、Sound Signature からTheoとコラボした『Essential Selections』Vol 1と2のリリース。また前述のOmar SのレーベルFXHE から『M.Pittman EP"』#1と#2のリリース。そしてTheo、OmarSとのプロジェクト、T.O.MProjectの M としての参加だろうか。
 本アルバムは、そのT.O.M Projectの楽曲からスタートする、なんともデトロイト好きにはたまらない出足となっている。アルバム全体的に音質がクリアなことが目立ち、アナログで聴くことに慣れている楽曲ばかりなので、買ったときは少し戸惑ったが、おそらく、プレスする前のデータってこんな感じなのだろう。
 Pittmanの楽曲の特徴は、リリースの短いクリアでタイトなドラムセットとパーカッションセット、を細かくプログラミングした、入念なリズム構成。ハット的音の連打、その音色シフト。分厚く温かいパッドループ、濃厚なアナログシンセリード。またはアナログシンセベース。つんのめる感じでもある変てこビートの曲が多いのも彼の特徴、。いずれにせよ、我の強い楽曲が多く、Djプレイの観点からいえば、Mixの中にさりげなく混ぜるというのは、なかなか難しい曲揃い(笑)
 個人的に好きなのは、T.O.M Project Remix、やはり良い。いきなり入ってくる極太シンセベースがテンションを上げる、Sneak Attack。ジワジワとはまっていく、If The Earth Could Talkなんかは流石にクラブ栄えしはります。また、抜き差しの展開が良い感じで、シンセの広がりが素晴らしいRazz 09。

The Cinematic Orchestra - Remixes 98-2000 (2000)

 The Cinematic Orchestra、まず名前がかっこいい、渋い、、1999年にNinjaTuneより、Motion をリリースして以来、コンスタントにアルバムリリースを続け、瞬く間にNinjaの看板アーティストとなった。その、唯一無二な、Orchestra的編成(エレクトロニクス含)を活用し、まさにCinematicな音楽世界の表現は、一度はまれば病みつきになる、奥行きがあり、臨場感のある楽曲が多い。また、レーベルカラーに合う、全く軽くない(苦笑)至ってドープな世界観となっている。近年は、レーベル全体の動向と同じで、映像を駆使した、新たな試みにも積極的に取り組み、Motionから10数年経った2014年現在でも、色あせない、常に注目の集団。
 2002年、新潟、苗場スキー場はFuji Rock Festival にThe Cinematic Orchestraが初来日ということで、奈良から遠征に行ったのを思い出す。その時はNinjaTuneからEvery day をリリースしたばかり、新曲を目の前で聞けて感動したものだが、もっと小さなライブハウスで見たい!と、少し不満だったりもした(笑)
 またしても前置きばかりが長くなってしまった…、本作は前述Nils Petter Molværや、Le Gammas、Faze Action、Dj Krust等の楽曲をTCOがRemixするという…、DjとかがRemixするというのは常だが、オーケストラ的編成でRemixするという、なんともマッシヴなアルバムになっております、、原曲がクラブジャズ的な曲ばかりなので、それが成り立つのか。部屋を真っ暗にして、ボーっとしながら、お酒でも飲んで、全曲通して聴く。という感じでしょうか…全曲好きです、はい。
今リンクを貼るためAmazonで検索したら、LPの中古が¥17,305と、、はいっ!?、驚きました。。

Nils Petter Molvær - Recoloured:The Remix Album (2001)

流れ的に、、Nils Petter Molværを少し。独自の哲学で美しい音源をリリースすることで知られるドイツのECMにも作品を残している、ノルウェイのトランペッター、ECMといえば数年前にユニクロがTシャツでコラボっていて、身近な人はみな数枚持っていて面白かった、もう今は寝間着と化しているが…。本作は、前年2000年にECMよりリリースされたSolid Etherを、(この時の)旬な人たちがRemixしたもの。なお、NPMでは珍しくアナログも3LPでリリースもされていたが、ダンスミュージック的ではなかったのでCDで購入。NPMの曲といえば、タフなバックだが幻想的なトランペットが乗り、力強いドラマチックさが存在するイメージ。トリップホップやロックの雰囲気を節々に感じるが、単なるそれではなく、トランペットが別世界に連れて行ってくれる。また、北欧音楽だからかどうかしらないが、日本で聴くなら間違いなく冬に合う、逆に夏にはちょっと、、あくまで個人的には。。なお、リミックスアルバムといえど、本作についても同意見。
 これはいつも通して聴くんだが、なかでも好きなのは、2001年といえば注目されまくりだったHerbert…がリミックスのMerciful、これまた同時期に注目を浴びていたCinematic OrchestraがリミックスのVilderness、、Phonoversionという事で収録のLigotage、TeebeeがリミックスしたドラムンベースLigotage。だろうか。

Recoloured The Remix Album

Bugge Wesseltoft - New Conception Of Jazz Live (2003)

  前述のHenrik Schwarzのとき、コラボ相手として登場したBugge Wesseltoft、もとはモロジャズのピアノ奏者として活動していたが、90年代中後半、2000年代前半、NuJazz、FutureJazzがブームになる頃、エレクトリックなアプローチで自らのJazzを表現し始めたオリジネーター。同じ未来派Jazzでも、Nils Petter Molværよりもクラブよりなアプローチが個人的にはうけるが、空気間はいかにも北欧の匂いがプンプン、Nils Petterのそれと共通するものがある。注目を集めだしたのは、自身のJazzLandから1996年にリリースした「New Conception Of Jazz」という、まんま(笑)なタイトルのアルバムをリリースした時からだろうか。
 で、こちらはライブ版。1996年の曲をLiveしているのかといえば、そうではなく、全く別物。全編クールな、かっちょいい曲をセレクト、、前半は打ち込みトラックの上にエレピやウッドベース等のJazz的?楽器群がグルーヴし、シンセやサウンドエフェクトが飛び交う、いかにもその時代な空気を纏っている。そしてジョジョにヒートアップしていき、生ドラム、エレキギターがドライブしてくる。途中、実験音楽的なエッセンスも交えているが、意味不明、な感じではなく、あくまで音楽的に響くのは、グループの演奏技術が高いからだろう。もちろん途中、ピアノが穏やかにメロディーを奏でるクールダウン曲もあり、それもまた素晴らしい。適度にライブの熱気も伝わってくるが、ラフ過ぎず、聴用アルバムとしても完成度は高いと思う。北欧Jazz好きにはとてもお勧めの一枚。自身、当時購入してから今日まで、聴く機会の多い1枚となっている。また、前半の4つ打ち曲を12inchカットしたものも存在し、クラブ栄えを秘めた盤なので、それもお気に入りの1枚。

あと、最近はUniversal Music Japanで彼のページとかあるんですね。Link